PvEコンテンツ「世界を救え」が抱える3つの大問題

はじめに

無料と有料のフォートナイト

フォートナイトには2種類のゲームモードがあります。PvP(対人戦)の「バトルロワイヤル」とPvE(非対人戦)の「世界を救え」です。

値段設定はそれぞれ異なり、バトルロワイヤルは無料の一方で、世界を救えは40ドルの有料です。しかし2018年内には、両方とも無料プレイになるとの発表があります。

人気ありと人気なし

もう一つ大きな違いがあります。

バトルロワイヤルは、ゲームの歴史に残るくらいの大ヒット中です。一般の新聞でさえ、フォートナイトについての記事を書きだすようになりました。バトルロワイヤルが、一般のカジュアル層まで巻き込みだしたです。

それに比べ、世界を救えのほうは全くパッとしていません。評判がどうもよろしくないのです。

見えてきた問題点

実際に私がプレイしてみると、世間の評判とは裏腹に、これが非常に面白いのです。ゲームシステムは単純ながらも奥が深く、頭を使う創造的要素もあり、しばらく熱中してしまいました。

しかし無視できない問題点も、徐々に明らかになってきたのです。それらの問題は残念ながら、ゲームの根本に関わる致命的なところにありました。

問題は3つありますので、順にお話ししたいと思います。

 

強制的なパーティプレイ

パーティーボーナス

このゲームは1人でも遊べますが、最大4人までパーティーを組むことができます。そしてパーティーを組むと、尋常ではないくらいのバフがかかります

チームを作ると、他のメンバーによって自分の基本レベルが増加し、20や30もレベルが上がる場合もあります。人数が多ければ多いほど有利になるのです。

恩恵を受けられるのは、レベルの増加だけではありません。パーティの場合ではソロと比べて、20%も増加した経験値が貰えます

 

作り手の狙い

なぜここまでのボーナスが加算されるのでしょうか?

明らかに推測できるのは、一人ではなく「プレイヤー同士で一緒に遊んで欲しい」という開発陣の思惑があることでしょう。

一般的に、ネットゲームは仲間同士で遊べるものが人気を得てきました。リーグオブレジェンズ、オーバーウォッチ、ワールドオブウォークラフトなどのように、集団志向を意識してもらうために、強めのパーティーボーナスがあるのではないかと思います。

 

一人で遊ぶとしんどい

パーティーを組むと攻略が楽になることは説明しました。ということは逆に、パーティーを組めない、もしくはパーティーを組まずに一人で遊ぶ場合は、とても大変になってしまうのです。パーティーだと10分で終わるステージが、一人だと30分もかかる場合があり、さらにクリアできる可能性も落ちます。

ソロでも全てのミッションをクリアできるとは思います。しかし、一つのミッションをクリアするのにどうしても時間がかかりすぎてしまい、またレベル上げが中盤以降容易ではないため、ゲームの進行が停滞してしまうのです。

 

もう一度最初から遊ぶことができない

セーブデータが一つだけ

1つのアカウントにつき、1つのスロットデータしかありません。よって、もし最初から再び遊びたい時には、もう一つゲームを購入するしかないのです。

特殊ミッションも一回だけ

また、独特で面白いミッションがあるのですが、こちらも一度クリアしてしまうと、もう一度挑戦することができなくなります

 

P2W

スマホとパソコンのP2W

現金を多く使った人が有利になるゲームをペイ・トゥー・ウィン(Pay to Win、略してP2W)といいます。

スマートフォンのゲームだと、ガチャやライフの回復などに代表されるこの課金要素は、当たり前のように受け入れられています。

しかし、パソコンを基本とするゲームだと、P2Wは嫌われてしまいます。スマホのユーザーは暇つぶしにゲームするのに対し、パソコンのユーザーは競争と勝負を意識した人たちが多いためです。

「世界を救え」はP2Wゲーム

残念ながら世界を救えは、ガチャを多く回せる人が有利になる課金ゲームです。

このゲーム内で、アイテムはキャラクターはたくさんあり、またそれぞれに等級もあります。最高グレードのアイテムを手っ取り早く手に入れようとするなら、ガチャを多く回して現金をたくさん使える人が有利になってしまうのです。

 

最近のパッチによって、価値の低いキャラクターとアイテムも、ゲーム内のアイテムを使って、上位ランクにアップグレードできるようになりました。P2Wの要素が薄まり、望ましい改善になりました。

 

 

 

まとめ

 

フォートナイト「世界を救え」は面白く、将来的に大ヒットする可能性のあるゲームです。それだけに、大きな問題が見えてくると、残念だなあと思わざるをえません。

アップデートとパッチも頻繁にされているので、今後に期待していきましょう。