【平成19年度】事例II

中小企業診断士の2次試験問題について、与件文と設問の両方をまとめました。非常に簡潔になっていますので、全体像の把握が容易で、少しの時間でも練習ができ、繰り返しの復習に最適なのではと思います。

また解答についても、骨組みだけを簡潔に書きました。参考にした書籍は、「ふぞろいな合格答案」と「TBC必修2次過去問」です。

ご参考になれば幸いです。

与件文

1つの店舗のみで、ホームセンターを経営する会社。昔は長年の付き合いの大工などの需要に対応できる専門性が好評で、最近だとDIYブームによる一般の人たちの需要に対応してきました。業績は順調に伸びてきました。

このホームセンターでは、園芸教室や木工教室など、週末にイベントをたくさんやってます。参加費は必要だけど安く抑えて、正社員が指導しています。

資格を持っている人たちには特別昇給、顧客対応No.1社員には表彰、そして「スター社員」をみんなの投票で決めたりしてます。社員のやる気を上げることを、色々やっています。

電動工具の使い方を学ぶ、体験型の講習会を実施中。昔から付き合いのある、定年退職した大工さんなどが講師をやってます。また、リフォームや修理なども請け負ってます。こちらも同じく、昔から付き合いのある業者さんに頼んでいます。

最近だと、新しく家を建てたいという人は、自分で電気類や洗面類を決めたいという人が多いです。社員の資格を持っている人たちが、設計図を基に器具を選ぶサービスをしてます。お客さんには好評のようです。

大手ホームセンターとの競争は激しくなるばかりです。これら大手は、チェーンオペレーションによる多店舗展開だけでなく、店舗も大型なのです。郊外へのチェーン展開や、ショッピングセンターへの出店が相次いだせいで、小型ホームセンターはたくさん潰れてしまいました。

この会社の市内にも、最近では大手外食チェーンがたくさん増えて、そして大手ホームセンターもやってきてしまいました。色々と近所がにぎやかになってきたけれど、このホームセンターの売り上げは徐々に下がってきています。

 

設問

第1問(1)

大手ホームセンターに対抗したい。経営資源の中で、どの強みを生かせばよいのか。30字以内で2つ述べよ。

第1問(2)

大手ホームセンターに対抗したい。どの品揃え戦略を使用すべきかを、80字以内で答えよ。

第2問

店舗数と店舗面積を増やさずに、売り上げを拡大させたい。100字以内で2つ方法を書け。

第3問(1)

この会社と大手ホームセンターを比べると、流通活動に違いがある。その違いを80字以内で書け。

第3問(2)

流通活動で大手ホームセンターに対抗したい。適切な手法を80字以内で答えよ。

第4問(1)

この会社は、インターナルマーケティングを行っている。具体的にどのような方策を採用しているのかを、50字以内で2つ書け。

第4問(2)

上記で答えた方策は、どのような効果があるのか。具体的に100字以内で説明せよ。

解答

第1問(1)

(外部環境)長年の付き合い関係


(内部環境)能力の高い社員

第1問(2)

差別化 ← 専門性重視の品揃え

業務用需要 ← 木材、工具、器具など

一般消費者の需要 ← DIYに対応 ← 園芸用品、木工用品など

第2問

大工や工務店の社員を活用 → 体験型の講習会

これにより、関連商品の購買が促される & 顧客関係性の強化

→ 将来的な客数の増加


資格を持っている社員を活用 → インテリアプランの提供

これにより、商品の売り上げ拡大 & 客単価の向上

第3問(1)

大手は、チェーンオペレーション → 多店舗 & 大型化店舗

この会社は、単独店舗 & 地元密着 → 専門性の高い活動

第3問(2)

①修理サービスの実施 → 地元との関係性強化

②イベント開催 → 顧客との関係性強化

専門的な品揃えを強化

第4問(1)

知識・技術向上 のため 社員を技術研修に参加 → 能力開発


報奨制度特別昇給顧客対抗No.1社員への表彰 → 動機づけの強化

第4問(2)

知識・技術力 & モチベーションが向上

よって、 質の高いサービスの提供 → 顧客満足度の向上

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA