【令和元年度】 事例III

令和元年度の事例IIIを解き、答案を作りました。中小企業診断士の問題は無料で公開されていますので、こちらからどうぞ。

解答の中で太字になっている部分は、私が加点対象ではないかと判断した箇所です。

中小企業診断士のベテラン講師が作った答案ではなく、単なる受験生の一人が書いたものなので、不十分な部分はご了承下さい。また、記事の最後にコメント欄がありますので、感想・意見などはそちらにお寄せ下さい。

与件文のまとめ

金属の部品を作っている会社。他の会社はなかなか真似できない金属熱処理をやっています。熱処理は難しいけれど、ベテラン作業員が頑張っているよ。要望があったので、設計と機械加工もできるようにしました。

商談会で自動車メーカーと出会い、初めて大量生産を始めるかも。向こうから、「後工程引き取り方式でやりましょう」と言われました。ネットを使って外注かんばんで運用するつもりです。他の会社とは、今まで通りの生産方式だけどね。

自動車部品を作り始めたいけど、加工部の生産量が2倍になってしまう。しんどい。なので新しい工場を作ります。色々と検討中だけど、できるだけ早く工場を動かしたいです。

第一問

問題

(配点 20 点)
C 社の事業変遷を理解した上で、C 社の強みを 80 字以内で述べよ。

こう考えました

与件文を一通り読みながらSWOT分析はしているはずなので、これは簡単な問題ですね。

「事業変遷を理解した上で」という注文が付いていますので、これに触れておいたほうが良いでしょう。第二、第三、そして第六段落の内容をまとめました。

解答

強みは、①設備投資負担が大きく特殊な技術の蓄積が必要金属熱処理が可能、②資格を持つベテラン社員による高い品質保持、③設計部、機械加工部、熱処理部による一貫生産体制、である。

第二問

問題

(配点 20 点)
自動車部品メーカー X 社からの機械加工の受託生産に応じる場合、C 社における生産面での効果とリスクを 100 字以内で述べよ。

こう考えました

この第二問と次の第三問で、同じ受託生産のことを聞かれています。しかし違いがあり、この問題は「機械加工の受託生産」、次の問題は「新規受託生産」についてです。私はこのことにしばらく気づくことが出来ず、混乱してしまいました。

解答

効果は、①量産による規模の経済の発揮、②作業員の熟練化の進行、リスクは、①部品が多品種で約5工程必要、②生産量が約2倍になるため大きな加工能力が要求される、などである。

第三問(1)

問題

(配点 40 点)
X 社から求められている新規受託生産の実現に向けた C 社の対応について、以下の設問に答えよ。

(設問 1 )
C 社社長の新工場計画についての方針に基づいて、生産性を高める量産加工のための新工場の在り方について 120 字以内で述べよ。

こう考えました

C社は新しく工場を建てるそうで、それについて助言を求められています。責任重大ですね。

問われているのは「新工場の在り方」で、一見何を回答したらいいか分かりませんでした。しかし第十三段落に、箇条書きで四点述べられていますので、これらを使えばいいでしょう。

解答

新工場は、①将来的な自動車部品以外の量産を考えグループ別レイアウト、②作業標準化を進めるためマニュアル化による知識の共有、③機械加工部と熱処理部での生産計画の共同立案化、④研修OJTでの教育の実施、等を行う。

第三問(2)

問題

(設問 2 )
X 社と C 社間で外注かんばんを使った後工程引取方式の構築と運用を進めるために、これまで受注ロット生産体制であった C 社では生産管理上どのような検討が必要なのか、140 字以内で述べよ。

こう考えました

難問です。規定の80分を無視して時間をかけて考えましたが、全く分かりません。もし本番だったら、この設問は白紙で提出していたと思います。

「後工程取引方式」と「受注ロット生産体制」を比較しないといけないはずなのですが、これが非常に難しいのです。

とりあえず、後工程取引方式については第十二段落、受注ロットについては第八段落に書かれているので、これらを抜き出して、わずかな点数が貰えることを期待するのみです。

解答

受注ロット生産は、①月ごとに日程計画を作成、②注文が入り次第日程計画の調整と修正、③材料在庫は受注分のみ、等の性質がある。後工程引取方式は、①三か月前に納品予定内示、②1ヶ月ごとの見直し、③外注かんばんにより納品が確定、という特徴がある。

第四問

問題

(配点 20 点)
新工場が稼働した後の C 社の戦略について、120 字以内で述べよ。

こう考えました

前問に引き続き、これも難しい問題です。「C社の戦略」とありますが、事例IIIの問題であることを考え、運営と管理に限ったことを書かなくてはなりません。

考えたもののよく分からないので、「C社の現在の弱点をこれから直しましょう」という方向で解答を作りました。

解答

戦略は、①現在2名の設計部門の増員と強化、②営業部門の設立と強化により新規取引先の開拓、③受注ロット生産と後工程引き取り生産の混乱の防止、等を重視し実行する。

 

 

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